
6月15日から18日までの3日間、米サンフランシスコで開催されたデータ・AIカンファレンス「Databricks Data + AI Summit 2026」に、ウフル社員が参加しました。
「Databricks Data + AI Summit 2026」は世界174か国から31,000人以上が集まり、日本からも500名を超える参加者が現地を訪れた本イベントです。800を超えるセッションや350以上のユーザー企業による講演が行われ、データとAIの最新技術だけでなく、それらを企業でどう活用し、事業へ結び付けるかが議論されました。
ウフルはDatabricksを活用したデータ基盤構築からAI活用の定着までを支援する「Databricks導入・伴走支援サービス」を強化し、企業のデータ・AI活用を支援しています。現地では、最新技術や製品の進化だけでなく、世界中の企業がAIをどのように業務へ取り入れているのか、その最前線を現地で学んできました。
キーノートで一貫して語られていたのは「AIが企業の中で働くための土台をどう整備するか」というテーマです。生成AIの性能競争は一定の成熟を迎え、モデル自体は誰でも利用できる時代になりました。その中でDatabricksが示したのは、「企業の競争力はAIモデルではなく、その企業だけが持つデータや業務知識、意思決定のルールにある」という考え方です。
その思想を支えるキーワードとして掲げられたのが、4つのCです。
AIそのものよりも、それを安全かつ継続的に業務へ組み込むための設計思想が、今回の発表全体で何度も強調されていました。
その考え方を具体化するものとして発表されたのが、「Agentic Data Platform」という新しい世界観です。データレイクやガバナンスだけではなく、AIエージェントの開発、業務アプリケーション、データパイプラインまでを一つのプラットフォーム上で提供し、AIが企業活動の中で"働く"ことを前提とした構成へ進化していました。
小栗(PdM・事業企画):AIの価値を決めるのは、企業固有の「コンテキスト」
今回、一番印象に残ったのは、「AIはもう十分賢い。重要なのはコンテキストだ」というメッセージでした。以前はAIモデルそのものの性能が話題の中心でしたが、今回は「そのAIに企業固有の知識やルールをどう理解させるか」に議論が移っていたんです。
例えば「売上」という言葉一つ取っても、会社によって定義は違いますし、承認フローや業務ルールも異なります。そうした企業ごとの文脈をAIが理解できなければ、本当に役立つAIにはならない。その考え方を実現する仕組みとして発表されたのが「Genie Ontology」でした。
SalesforceやGoogle Drive、メール、ドキュメントなど様々な情報をつなぐだけではなく「誰が作成した情報なのか」「どの情報を優先すべきか」までAIが理解する世界観が示されていて、とても印象的でした。
また、Databricks自体も大きく進化していました。これまではデータ基盤というイメージが強かったのですが、今回はCustomerLakeのようなCDP領域まで広がり、AIエージェントがデータ活用やマーケティング施策まで担う世界が見えてきました。ウフルが取り組んでいるデータ活用やマーケティング支援とも重なる領域なので、今後さらにキャッチアップしていきたいと感じました。
古田(プリセールス・開発):AIを試す時代から、業務で成果を出す時代へ
現地で一番感じたのは「AIを試す」フェーズは終わりつつあるということです。
展示やセッションで紹介されていたのは、「AIを導入しました」ではなく、「AIを業務に組み込んだ結果、何が変わったのか」という事例ばかりでした。製造業や金融、小売など、業界を問わず本番運用の話が中心で、PoCの紹介はほとんどありませんでした。その中でも印象的だったのは、AIそのものより、AIを安心して使い続けるための仕組みが重視されていたことです。データへのアクセス制御やガバナンス、セキュリティまで含めて設計することが当たり前になっていて、Databricksが発表したUnity AI GatewayやLakewatchも、まさにその流れを象徴していると感じました。
これからはAIを作れることだけではなく、お客様の業務やデータを理解し、企業で安心して使えるところまで設計できることが、より重要になっていくと思います。Genie Codeのハンズオンで学んだ内容の復習のために、サンフランシスコ市内のダイナーやドーナツ店を探せるWebアプリを作ってみました。
自然言語で指示するだけで、実際の地図データを使ったアプリが短時間で完成し、そのまま公開までできたのには驚きました。「ここまで簡単に作れるんだ」というのが率直な感想ですし、AIを活用したアプリ開発のハードルが一気に下がっていることを実感しました。
坂本(事業責任者):世界の変化を事業へ生かす
ウフルとしては今回が初めてのDatabricks Data + AI Summitへの参加でした。SalesforceにはDreamforce、AWSにはre:Inventがあり、ウフルからは毎年複数人が参加していますが、Databricksも事業として注力していく領域のため初めて参加しました。すでにパートナーとして取り組みを進めていますし、提案活動も始まっています。その中で、製品がどの方向へ進化しているのか、お客様は何を求めているのかを現地で直接知ることが今回の大きな目的でした。
実際に参加して感じたのは、Databricksの勢いです。昨年は日本から約250人だった参加者が、今年は500人を超え、会場全体にも活気がありました。Databricks自身も大きく成長していて、それだけ市場の期待も高まっています。
海外カンファレンスに参加する一番の価値は、世界中のお客様やパートナーが何に課題を感じ、どこへ向かおうとしているのかを、自分たちの目で見て、自分たちの事業に持ち帰ることです。今回得た知見も、ウフルのデータ・AIビジネスの強化につなげていきたいと思います。

ウフルでは、Dreamforceやre:Invent、Databricks Data + AI Summitなど、社歴や役職を問わず社員のグローバルカンファレンスへの参加を積極的に後押ししています。
若手社員や初参加のメンバーも、それぞれの専門分野を持って現地を訪れ、学んだことを社内へ共有し、お客様への提案やサービスづくりへ生かしています。
テクノロジーの進化を自分の目で見て、世界の最前線を体感し、それを仲間と共有しながら新しい価値を生み出していく、そんな環境で挑戦してみたい方をお待ちしています。